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1. ことば・認識・表現・三浦つとむ

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3. ディーツゲン・マルクス・エンゲルス


 

ことば・認識・表現・三浦つとむ


川島正平のページ

『言語過程説の研究』(リーベル出版)の著者。『言語過程説の研究』は時枝誠記の言語過程説を三浦つとむがどのように批判的に継承し発展させたかをたどりながら、国語学界・言語学界から無視され続けている二人の学者のユニークで真摯な観察と緻密な分析をわかりやすくまとめた本です。また、時枝、三浦それぞれの言語過程説とソシュール学説との言語学的な位置関係を明らかにし、「言語とは何か」とあらためて問い直すこと(言語本質論)の必要性を説くなど、時枝誠記・三浦つとむを再評価するための視点を提出しています。


宮田和保意識と言語』 桜井書店(2003年5月25日)

「言語は意識とおなじようにふるい――言語は実践的な意識、他の人間にとっても存在し、したがってまた私自身にとってもはじめて存在する現実的な意識である」「言語は意識とおなじように他の人間との交通の欲望、その必要からはじめて発生する」「観念、表象、意識の生産はまず第一に人間の物質的活動および物質的交通のうちに、現実的生活の言語のうちに直接におりこまれている」。これらはマルクスの言(『ドイツ・イデオロギー』)です。

三浦つとむの言語過程説は、「主体的表現・客体的表現」という言語構造の分析を軸とする時枝誠記の現象学的言語過程説を唯物論の立場から批判的に継承し、規範論・認識論を基礎としてソシュールの「言語(ラング)」を「言語表現を媒介する言語規範」と位置づけ、〈対象→認識→表現〉の過程的認識構造における「認識の表現」として言語を定義したものです。

これに対して宮田和保は、マルクス主義経済学の立場から三浦つとむを批判的・発展的に継承する「言語過程説」であると自らの立場を位置づけ、〈生活過程→意識→言語表現〉という過程的意識構造における「生活過程およびそれに照応する社会的な個人の意識から生みだされる意識の現実的表現」として言語を実践的・存在論的にとらえます。そして、「個人の概念的な認識」が、言語規範を介して「社会的な性格」を、言語規範にもとづく音声・文字を介して「客観的(=物質的)な性格」を受けとったものが「言語」である。いいかえれば、「言語」とは「個人の概念的な認識」が、これらの音声・文字の「一定の種類に属しているという普遍性」(=表示的等価性)と「物質的表現であるという個別性・特殊性」との統一として、つまり客観的で社会的な形態として表現されたものである、のように三浦つとむを踏襲した形で言語を定義づけます

この書は、ソシュールの言語論を「生活過程およびそれに照応する社会的な個人の意識」を看過した〈ラング→パロール〉論であると喝破した「ソシュール批判の書」でもあり、したがってまた「規範論の観点を欠くソシュールの言語論に立脚する構造主義および各種の現代思想・心理学に対する批判の書」ともなっています。

文体は生硬で読みにくいところもある文章ですが、時枝誠記・三浦つとむ・マルクスおよびマルクス主義経済学についての著者の深い理解と著者の確かな概念把握・概念規定とからもたらされる的確な説明によって、内容は論理的でとても分かりやすいものになっています。三浦つとむの言語論・認識論をさらに深く理解したい方には是非読んでいただきたいと思います。

本書の詳しい目次、まえがき、むすび、あとがきをアップしておきます。


亀井秀雄の発言

国民文学論争と弁証法
 ●三浦つとむの「鏡」論  ●言語学/国語学/国文学  ●三浦つとむの位置 ●三浦つとむの規範論

三浦つとむの拡がり (LACE研究会第9回年次研究会講演 2004.12.18
 ●I.二つの課題  ●II.「観念的な自己分裂」の問題  ●III.翻訳の問題  ●三浦つとむの拡がり(講演資料)
○ブログ この世の眺め ─亀井秀雄のアングル─


池原悟ホームページ

言語表現の意味 (用語解説)人工知能学会誌3月号 (1991.12)
次世代の機械翻訳技術について 日経産業新聞 (1990.10.9~12)
関連●特別寄稿 「新しい人生のスタートを迎えて」
関連●自己組織化マップを用いた抽象名詞「の」の解析の一考察 車井・三好・池原・村上 鳥取大学工学研究科


□宮崎正弘/池原 悟/白井 諭 言語の過程的構造と自然言語処理

日本語語彙大系の思想的背景


柴田勝征を訪ねて(福岡大学理学部柴田研究室)

英和機械翻訳における文脈依存性の解決 (LACE研究会第9回年次研究会講演原稿 2004.12.18)


(株)川村翻訳事業部

私製翻訳原論


内田 慶市 ようこそ毛のHomePageへ−中国の海へ漕ぎ出そう−


高沢公信のサイト 古井由吉論

語りのパースペクティブ
関連●言葉の構造と情報の構造


竹村 茂 ケムの手話探求ページ

ケムの研究
『手話の言語的特性』
●序・目次   ●第1章   ●第2章   ●第3章   ●参考文献<


林 靖久 英語時制の研究と細江逸記の検証

英語時制の研究


THE TERASHIMA ARCHIVE

詳細な研究過程 ほか
関連□寺島隆吉 寺島研究室へようこそ(英語教育)


タダモノたちのつぶやき 深草周さん(SNGさん)のページ

掲示板 『氣合一發BBS』
モノロゴス(ブログ)
日々の雜記(現在は上記「モノロゴス」に引き継がれています)
過去の雜記
三浦つとむ關連リンク集(試作版)
タダモノブックマーク
『弁証法はどういう科学か』ノート(暫定版)
文書とレジュメ

 ●「傳統的形式論理學」(整理中) ●三浦つとむの言語本質論
 ●唯物論とは? ●問題提起:矛盾とは何か?
 ●デカルトの「我」について ●私の暗記法(整理中)


Logic Board ―どう考えるのが正しいか liger_oneさんのblog

――サイト紹介から――
このサイトは私(管理人)個人の日々の思索に関する雑記です。それと同時に、私の敬愛する学者である三浦つとむ(1911−1989)に関する資料庫としての役割も持たせたいと考えています。

三浦つとむ著作一覧 (各著書のもくじが読めます)


ことば・その周辺 私(シカゴ・ブルースのblogです)

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思考への道 山の峠さんのblog

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探究 ―三浦つとむ・滝村隆一に学ぶ― 佐々木晃彦

社会科学と精神科学の方法的差異−三浦理論と『国家論大綱』−
<本質=関係>把握としての弁証法ー弁証法と社会科学ー 【付論−ヘーゲル『論理学』と学的弁証法】
社会科学の学びと批判精神−日本的伝統としての学的派閥と党派的信心−
三浦「哲学」について
初期滝村国家論と『国家論大綱』−「政治」規定の変化に即しての考察−
ほか


野嵜健秀 言葉 言葉 言葉
野嵜健秀 言葉 言葉 言葉 上記のミラーサイト

時枝誠記
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今泉晶彬 映像・表現思索ノート

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赤トラ猫の名画座 keihouさんのblog


和歌山寺子屋(実験中)哲学部 ブッシュ・グレアさん


三浦つとむ - Wikipedia


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板倉聖宣にきく 安藤智暁 大塚祥子 長田さやか 後藤純一 永島孝嗣

私立板倉研究所所長。一九三〇年(昭和五年)東京生まれ。東京大学教養学部卒、大学院数物系研究科終了。理学博士。国立教育研究所を経て科学史研究の成果をふまえて「仮説実験授業」を提唱し、広く科学教育の研究を行なってきた。仮説社月刊誌『たのしい授業』編集委員会代表でもある。著書に、『模倣の時代(上・下)』『歴史の見方考え方』『発想法かるた』『いたずら博士のかがくの本(全十二巻)』『たのしい授業の思想』『新哲学入門』など。「いたずらはかせ」の名で親しまれている。


断片的ピックアップ

文字認識の方法 (章さん追悼から)
再び 私と<私> 限りなく透明に近い私(藤井幸子) (テーマ評論から)


古賀恵介の部屋
認識とは −−総説:生物進化における認識の諸段階


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丸山圭三郎『ソシュールを読む』を読む (鈴木佑治)


三月書房

三浦つとむの本




 

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「佐倉哲エッセイ集」。哲学・宗教に関するエッセイが満載。世界・日本そして宗教についての記述は平易できわめて論理的。科学も宗教もともに人間の認識ですがしかし世界をどのように認識するかという点では大いに異なります。また同じ宗教であってもそれぞれ拠って立つ基盤はそれぞれ異なっています。そういうことを含めて佐倉哲さんは宗教をどうみているか、人権とは、民主主義とは、等々平易な語り口で書かれています。


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轟天建武隊 司令長官石童丸鬼太郎のページ

石童丸の狂人日記 2004年 目次


トンブクトゥの至宝 (ル・モンド・ディプロマティーク 日本語・電子版 記事を読む(2004年8月号)



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